遺品整理 業者選びのポイント|費用相場と信頼できる業者の見極め方
この記事は、大切なご家族を亡くされた方や、人生の大きな節目を迎えられた方に向けてまとめています。手続きや言葉の説明が多くなりますが、なるべくお気持ちに寄り添う形でお伝えできればと思います。
大切なご家族を亡くされたあと、遺品をどう片付けていけばよいのか──。
業者にお願いした方がいいのか、それともご家族だけで進めるのか。費用はどれくらいかかるのか。気持ちがまだ落ち着かないうちは、なかなか判断がつかないものです。
この記事では、ご遺族のお気持ちに気を配りながら、業者にお願いするかどうかの判断材料、費用のおおよその目安、信頼できる業者の見分け方を、現場経験の豊富な専門家「豊田貴士さん(株式会社MFS 現場統括責任者・古物商有資格者)」の監修のもとまとめました。
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遺品整理を業者にお願いするタイミング
多くのご遺族が業者にお願いするタイミングとして多いのは、四十九日の法要が終わったあとです。
四十九日が「故人をお見送りするひとつの区切り」とされていて、ご遺族のお気持ちもある程度落ち着いてから、形見分けや遺品の片付けに向き合えるためです。ただし、賃貸にお住まいだった場合の退去の期限や、ご親族が遠くにお住まいで集まりにくいといった事情によって、前後することもあります。
「私たちのお客様の中には、四十九日を待たずに進めなければならないご事情の方も多くいらっしゃいます。賃貸の退去期限が迫っているケース、ご遺族が遠方で立ち会いが難しいケース。どのタイミングが正解、というのはありません。ご遺族のお気持ちと、現実的なご事情を踏まえて、ご一緒に進め方を考えさせていただきます」
株式会社MFS 現場統括責任者・豊田貴士遺品整理の費用相場(間取り別)
業者にお願いするときの費用は、お部屋の間取りと遺品の量でほぼ決まります。複数の業界調査をもとにした、おおよその目安は次のとおりです。
| 間取り | 費用相場の目安 |
|---|---|
| 1R・1K | 30,000円〜80,000円 |
| 1DK・1LDK | 50,000円〜180,000円 |
| 2DK・2LDK | 80,000円〜300,000円 |
| 3DK・3LDK | 150,000円〜500,000円 |
| 4LDK以上・一軒家 | 200,000円〜800,000円 |
費用を左右するもの
- 遺品の量:家具・家電・衣類・本がどれくらいあるか
- 作業日数:1日で終わるか、何日かに分けるか
- 建物の場所:エレベーターがあるか、トラックを停められる場所があるか
- 特別な対応:仏壇のお焚き上げ、貴重品の捜索、特殊清掃が必要かどうか
- 買い取れる品があるか:価値のある品があれば、その分を費用から差し引ける
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信頼できる遺品整理業者を見極める5つのポイント
業者選びでいちばん大切なのは、料金の安さよりも、ご遺族のお気持ちに寄り添ってくれる業者かどうかです。
ポイント1:遺品整理士が在籍しているか
遺品整理士は、一般社団法人遺品整理士認定協会が認定している民間の資格です。資格を取るには講習と試験があり、遺品整理の基本的な作業の手順、関係する法律の知識、ご遺族へのマナーが身についていることの証明になります。
2021年1月時点で、この協会の優良企業一覧には、全国で863社以上が登録されています。
遺品整理士の資格は、業界をきちんとしたものにして、サービスの質を上げることを目的とした民間資格です。この資格を持ったスタッフがいる業者を選ぶことは、その業者がどれだけ真剣に取り組んでいるかを見るひとつの目安になります。
出典:一般社団法人遺品整理士認定協会ポイント2:古物商許可を持っているか
遺品の中に価値のある品(貴金属・ブランド品・骨董品・絵画など)があった場合、古物商許可(中古品を仕事として買い取るために、警察に届け出て得る許可)を持っている業者なら、きちんと査定して買い取り、その分を費用から差し引いてもらえます。
古物商許可がない業者は、買取の仕事を法律上できません。「無料で引き取ります」と言って持っていき、海外に流してしまうケースもあります。
監修者コメント:「古物商の許可番号は『〇〇県公安委員会 第XXXXXXXXXXX号』という13桁の形式で、業者の公式サイトに載っているはずです。載っていなかったり、問い合わせても答えられなかったりする業者は、買取を法律上できない可能性があります」
ポイント3:訪問見積もりをしてくれるか
訪問見積もり(実際にお部屋に来て金額を出してくれること)をしてくれる業者を選んでください。電話やメールだけで金額を出す業者は、当日になって荷物の量を見てから追加で請求してくることがよくあります。
訪問見積もりは無料で行う業者がほとんどです。何社かの訪問見積もりを取って比べてみることをおすすめします。
ポイント4:見積書がわかりやすいか
見積書には、次のことがきちんと書かれているか確認してください。
- 作業ごとの料金(仕分け・運び出し・処分)
- 想定している荷物の量
- 追加料金が発生するのはどんなときか
- 買取がある場合の、おおよその金額
- キャンセルしたときの扱い
ポイント5:ご遺族のお気持ちに気を配ってくれるか
業者によっては、機械的に「処分品」として扱うところもあります。一方、丁寧な業者は次のような気配りをしてくれます。
- 写真・手紙・思い出の品はご家族に確認しながら仕分けてくれる
- 仏壇・神棚はお焚き上げ・供養の手配をしてくれる
- 形見分けの選び方をサポートしてくれる
- ご遺族が到着するのを待ってから作業を始めてくれる
遺品整理でよくあるトラブルと対策
ご遺族が遭遇しやすいトラブルと、事前にできる備えをまとめます。
トラブル1:見積もりのあとに高額な追加請求
対策:訪問見積もりで荷物の量を見てもらったうえで、書面の見積書をもらってください。「どんなときに追加料金がかかるのか」をはっきり書いてもらうことが大切です。
トラブル2:貴重品を持ち去られる
対策:作業の前に、貴重品(通帳・印鑑・宝石類・現金)は別の場所に保管しておきます。作業に立ち会えない場合は、信頼できる業者を選ぶことがいちばん大切です。
トラブル3:思い出の品を間違えて処分されてしまう
対策:「処分しないでほしい品」のリストを作って、業者に渡しておきます。手紙・写真・日記など、迷うものは一度保管箱に入れて、あとで判断するのが安全です。
トラブル4:仏壇・神棚の扱い
対策:仏壇や神棚はお焚き上げ・供養の手配が必要です。提携しているお寺や神社がある業者かどうかを、事前に確認してください。費用は仏壇の大きさによりますが、10,000円〜30,000円が目安です。
トラブル5:賃貸の原状回復と混ざってしまう
対策:遺品整理と原状回復(壁紙や床の修理)は、別の契約です。「遺品整理と原状回復を込みで」と言う業者もいますが、内訳を必ず分けて見積もってもらってください。
国民生活センターによると、遺品整理に関する相談は、ここ最近増えています。とくに「見積もりよりずっと高い料金を請求された」「貴重品がなくなった」「契約と違う作業をされた」といった相談が目立ちます。事前にきちんと業者を選ぶことが、何より大切です。
出典:国民生活センター・消費者庁の公表データに基づく遺品整理 業者依頼の流れ
業者に頼んでから作業が終わるまでの、おおまかな流れを整理します。
STEP 1:何社かに訪問見積もりを頼む(依頼の1〜2週間前)
3〜5社の訪問見積もりを取って、費用・対応・遺品整理士がいるかを比べます。
STEP 2:業者を選んで契約
費用だけでなく、ご遺族のお気持ちへの気配り・契約書のわかりやすさを大事にして選びます。
STEP 3:作業の前の準備(前日まで)
- 貴重品は別に保管しておく
- 処分してほしくない品のリストを業者に渡す
- 作業当日の連絡先を確認しておく
STEP 4:作業当日
- 指定の時間に業者が到着
- 作業内容をもう一度確認(書面で)
- ご遺族が立ち会いながら、仕分け・運び出し
- 思い出の品や貴重品が出てきたら、その都度確認
STEP 5:作業完了の確認
- 作業がすべて終わったかの確認
- 領収書を受け取る
- 必要に応じて、買取明細やお焚き上げ証明書も受け取る
よくあるご質問
Q1. 一人で進めるべきか、業者にお願いするべきか迷っています
A. 荷物の量や、気持ちの負担を考えると、業者にお願いするご遺族が増えています。とくに遠くにお住まいの場合や、お仕事と並行して進めなければならない場合は、業者にお願いするほうが現実的です。費用と心の余裕を天秤にかけて判断してみてください。
Q2. 親族のあいだで意見が分かれている場合は?
A. 業者にお願いする前に、形見分けの希望をご親族のあいだで確認しておくことをおすすめします。「誰がどの品を引き取りたいか」を一度書面にまとめてから業者に依頼すると、当日のトラブルを防げます。
Q3. 仏壇のお焚き上げはいくらかかりますか?
A. 仏壇の大きさによりますが、10,000円〜30,000円が目安です。提携しているお寺がある業者なら、運搬・お焚き上げ・お性根抜きの読経までを一式で対応してもらえます。
Q4. 故人の借金や契約は、遺品整理と関係ありますか?
A. 別の話です。借金・契約・相続放棄については、相続が発生してから3ヶ月以内に判断する必要があります。遺品整理を進める前に、契約書類・通帳・督促状などは別に保管しておき、必要に応じて司法書士や弁護士にご相談ください。
Q5. ペットの遺品(首輪・食器など)も整理してもらえますか?
A. はい、対応しています。ご希望があれば、お焚き上げの手配ができる業者もあります。事前にお伝えいただければ、心を込めて対応します。
Q6. 賃貸の退去期限が迫っています。すぐに対応できますか?
A. 業者によります。1Kなら1日、2LDKなら2〜3日が一般的な作業日数です。退去期限から逆算して、2週間前までには業者を決めておくことをおすすめします。
Q7. 遠くに住んでいて立ち会えません
A. 立ち会いなしで遺品整理に対応してくれる業者もあります。作業前後の写真を送ってもらう、貴重品リストを送ってもらう、電話やビデオ通話で確認するなどの方法で進められます。ただ、ご遺族のお気持ちを考えると、できれば最低でも1日は立ち会われることをおすすめします。
まとめ:ご遺族のお気持ちに寄り添う業者選びを
遺品整理は、故人の人生を整理させていただくお仕事です。料金の安さよりも、ご遺族のお気持ちに寄り添ってくれる業者を選ぶことが、後悔のない遺品整理につながります。
業者選びで覚えておきたい3つのポイントをお伝えします。
- 遺品整理士がいるかを確認する
- 古物商許可を持っているかを確認する(買取の可能性があるとき)
- 訪問見積もりを何社かから取って、書面で比べる
「遺品整理は、故人の人生をお預かりする仕事です。資格や許可は最低限の知識を保証するものですが、それでも持っているかどうかは、その業者がどれだけ真剣に取り組んでいるかを示すひとつの目安になります。ご遺族のお気持ちに寄り添う業者と出会えることを、心より願っております」
株式会社MFS 現場統括責任者・豊田貴士
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遺品整理士がいるか、古物商許可を持っているかも含めて、AI一括見積もりの審査を通過した登録業者から最大5社の見積もりが届きます。電話勧誘はありません。
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記事監修
豊田貴士 株式会社MFS(サービス名「エコクイッカー」)現場統括責任者。 不用品回収・遺品整理・買取の現場で叩き上げ、現在は神奈川県・東京都でトラック9台・スタッフ14名の回収オペレーション全体を統括する。 古物商許可(神奈川県公安委員会 第451430009493号)、産業廃棄物収集運搬業許可エリア(神奈川県・東京都)にて従事。
本記事は2026年5月時点の情報に基づきます。費用相場・業界統計は変動する場合があります。最新情報は一般社団法人遺品整理士認定協会等の公式情報をご確認ください。
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