温水器の処分方法|電気・ガス別の取り外し費用と回収相場
「古い温水器を処分したいけれど、粗大ごみで出せるの?」「タンクが 200kg 以上あるって聞いたけど、業者に頼むといくらかかるの?」──家の外壁や床下収納の奥で使い続けてきた温水器は、いざ手放すとなると意外と情報が少なく戸惑う品目です。給湯器の交換工事に含めて処分してもらうのか、単独で撤去業者を呼ぶのか、金属としてスクラップに出せるのか。選択肢が意外にあります。この記事では、温水器の処分方法を 5 つに整理し、電気式・ガス式それぞれの費用相場と現場で起きやすい落とし穴を、ミチビキくんと現場統括の豊田さんが解説します。
この記事で分かること
- ☑ 温水器 (電気式・ガス式) の処分 5 方法と、それぞれの向き不向き
- ☑ タイプ別・状況別の費用相場 (MFS 年間 4,000 件の集計データより)
- ☑ 「粗大ごみで出せない」理由と家電リサイクル法との関係
- ☑ 200kg 超のタンクを安全に撤去するために知っておきたい注意点
- ☑ 買取・スクラップ活用で実質負担を下げる現場の知恵
温水器は粗大ごみで出せる?処分の基本ルール
温水器は、ほとんどの自治体で粗大ごみとして収集していません。 大型で重量があること、内部に水や配管が残っていること、そして電気温水器のタンクは 200〜400kg にもなることが理由です。まずは「そもそもどの制度で処分するのか」を整理しましょう。
温水器は家電リサイクル法の対象外──この 1 点を知らずに家電量販店に問い合わせて断られる方が、現場では本当に多いです。まずここを押さえるだけで、無駄な電話と時間を節約できます。
温水器の処分方法 5 選 — どれが自分に合う?
温水器の処分方法は 5 つあり、「交換工事とセット」「単独撤去」「自力搬出」の 3 パターンに大きく分かれます。 それぞれ費用と手間のバランスが違うため、状況によって最適解が変わります。
①給湯器の交換工事とセットで処分
新しい給湯器 (エコキュート、エコジョーズなど) に買い替える際、施工業者に古い温水器の撤去も依頼する方法。工事費に含まれて実質 0 円〜1 万円で収まることが多く、水抜き・電気切離し・搬出まですべて任せられます。買い替えるなら、これが最も手間もコストもかからない王道ルートです。
②ガス会社・電気事業者に依頼
使っているガス会社 (東京ガス、大阪ガスなど) や電力会社の関連会社に撤去を依頼する方法。交換とは切り離して「撤去のみ」を頼める場合もあります。料金は 2〜5 万円が目安。安心感は高いですが、日程調整に時間がかかることがあります。
③不用品回収業者に依頼
温水器単品、または他の不用品と一緒に回収してもらう方法。撤去のみ (交換なし)、他の不用品もまとめて処分したい、即日対応が欲しいといった場合に強い選択肢です。料金は 1.5〜4 万円が目安。取り外し工事が別途必要な場合は、電気工事士や水道工事士の資格を持つ業者を選ぶ必要があります。
④金属スクラップ業者に持ち込む
温水器のタンクは主にステンレスや銅を含む金属の塊。自分で取り外して運べるなら、スクラップ業者に持ち込むことで 0 円〜数千円の買取になる可能性があります。ただし取り外し・運搬・水抜きをすべて自分で行うため、後述の通り現実的にはハードルが高いです。
⑤自治体の粗大ごみ (対応する市区町村のみ)
一部の自治体では、家庭用の小型電気温水器を粗大ごみとして受け付けている場合があります。料金は 1,000〜3,000 円程度と最安ですが、タンク容量 300L 以上や壁掛け型の大型ガス給湯器は受け付けない自治体がほとんどです。事前確認が必須です。
温水器処分の費用相場は?タイプ別・状況別で見る
温水器の処分費用は、単純な一律料金ではなく「温水器のタイプ × 依頼方法 × 状況」で決まります。 電気温水器の大型タンクとガス給湯器の壁掛け式では、重量も撤去手順もまったく違うためです。
MFS の年間約 4,000 件の回収現場データから、実際にかかった料金レンジをタイプ別に整理しました。
| 温水器のタイプ | 交換工事とセット | 撤去のみ (業者依頼) | 即日対応 | スクラップ買取後の実質負担 |
|---|---|---|---|---|
| 小型電気温水器 (100L 以下・壁掛け型) | 0〜1 万円 | 1.5〜2.5 万円 | +5,000 円 | -2,000〜3,000 円 |
| 中〜大型電気温水器 (200〜460L・床置き型) | 0〜1.5 万円 | 2.5〜4 万円 | +5,000〜1 万円 | -3,000〜5,000 円 |
| エコキュート (ヒートポンプ + タンク) | 0〜2 万円 | 3〜5 万円 | +1 万円 | -5,000〜1 万円 |
| ガス給湯器 (壁掛け・小型) | 0〜5,000 円 | 1〜2 万円 | +3,000〜5,000 円 | -1,000〜2,000 円 |
| 石油給湯器 (灯油タンク付き) | 5,000〜1.5 万円 | 2〜3.5 万円 | +5,000〜1 万円 | -2,000〜3,000 円 |
※出典: MFS (エコクイッカー) 2024 年集計、全国対応実績約 4,000 件より。運搬距離・階段搬出の有無で変動あり。
費用相場をもう少し深く知りたい方は 1 点処分から全撤去までの料金マトリクス も参考にしてください。
自治体の粗大ごみで温水器は出せる?
結論から言うと、温水器を粗大ごみとして受け付けるかどうかは自治体によって完全に分かれます。 「電気温水器のみ・重量制限内なら可」「小型ガス給湯器は可、大型は不可」「そもそも一律不可」など対応がバラバラです。
現場ケース: 世田谷区のお客様 (2024 年 10 月) 「区の粗大ごみで出せると聞いて予約したが、当日『300L のタンクは対応不可』と回収されなかった」というご相談。結局、当社で翌週撤去することになりました。粗大ごみ受付センターの電話口で「電気温水器」とだけ伝えると、機種によって回収可否が違うため誤案内が起きやすいのです。申込時にタンク容量・重量・設置場所を伝えることが大切です。
自分で取り外して処分できる?水抜き・DIY のリスク
温水器の自力取り外しは、法律的にも安全面でもハードルが高く、原則としておすすめできません。 特に電気温水器の場合、電気工事士の資格が必要な作業が含まれるためです。
廃棄物処理法の観点 事業活動から出た温水器の処分は、廃棄物処理法 上の産業廃棄物にあたる場合があります。取り外し費用を抑えたいからと無許可業者に頼み、その業者が不法投棄した場合、依頼者にも「排出事業者責任」が及ぶことがあるため、産業廃棄物収集運搬業許可の有無を確認してください。
温水器の処分業者を選ぶ 5 つのチェックポイント
温水器の撤去は「取り外し工事」と「処分・運搬」の 2 つが一体になった作業です。この両方をクリアできる業者を選ぶことが失敗しないコツです。
STEP1: 取り外し工事の資格を持っているか 電気温水器なら電気工事士、ガス給湯器ならガス機器設置スペシャリスト (GSS)。「撤去だけできます、工事は別途手配してください」という業者は、二度手間になるので避けたいところです。当日、有資格者が来るかを事前に確認しましょう。
STEP2: 産業廃棄物収集運搬業許可があるか 温水器の処分は正規のリサイクル・廃棄ルートが必要です。廃棄物処理法 に基づく許可を持たない業者に頼むと、不法投棄のリスクが残ります。MFS の場合、神奈川県・東京都の産業廃棄物収集運搬業許可を保有しています。
STEP3: 古物商許可があるか (買取込みで頼む場合) スクラップ買取を差し引いて実質料金を下げたい場合、警察庁の古物商許可制度 に基づく古物商許可が必要です。MFS は神奈川県公安委員会 第 451430009493 号を保有。
STEP4: 損害補償保険に加入しているか 温水器の撤去は、壁・床・配管周りの傷や水漏れリスクを完全にはゼロにできません。MFS では三井住友海上の最大 3,000 万円の損害補償保険を付帯しています。万一の際に補償される安心感は大きな判断材料です。
STEP5: 見積もりに「取り外し工事費」が明記されているか 「本体処分 1.5 万円」だけ書かれた見積もりで頼み、当日「取り外し工事は別途 2 万円」と言われるトラブルが多い品目です。見積書の内訳に ①取り外し工事費、②本体処分費、③運搬費、④出張費の 4 項目が明記されていることを確認しましょう。
温水器の撤去 + 他の不用品もまとめて処分したい方へ
引越しや家全体の片付けで温水器も一緒に処分したい場合、AI一括見積もり【ミチビト】ならトラック積み放題プランで割安に依頼できます。取り外し工事対応の有資格業者を絞り込んで比較できます。
引越しや家全体の片付けで温水器も処分したい場合
引越し・実家じまい・遺品整理などで「温水器も含めて家全体を片付けたい」場合は、単品依頼より不用品回収業者へのまとめ依頼が割安になることが多いです。
よくある質問 (FAQ)
Q1. 温水器の処分にリサイクル券は必要ですか?
いいえ、必要ありません。温水器は 家電リサイクル法 の対象品目 (エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の 4 品目) には含まれていないため、家電リサイクル券は使えません。家電製品協会のリサイクル料金一覧 を確認しても、温水器は掲載されていません。
Q2. エコキュートも同じ方法で処分できますか?
はい、基本的な処分ルートは同じです。ただしエコキュートは「ヒートポンプユニット + タンクユニット」の 2 台構成のため、撤去作業がやや複雑で費用も少し高めになります。相場は交換とセットで 0〜2 万円、単独撤去で 3〜5 万円が目安です。
Q3. 石油給湯器 (灯油タンク付き) はどう処分しますか?
灯油タンク内の残油処理が必要なため、通常の温水器より手順が増えます。残油は絶対に自分で下水や地面に流さないでください (廃棄物処理法違反になる可能性があります)。有資格の業者に依頼し、残油含めて適切に処理してもらいましょう。費用は 2〜3.5 万円が目安です。
Q4. マンションの温水器 (床下設置型) も処分できますか?
はい、対応できます。ただし共用部の養生 (エレベーター・廊下の保護) が必要になるため、単独撤去で 3〜4.5 万円と、戸建てより 5,000〜1 万円程度高くなる傾向があります。管理組合への事前届出も必要な物件が多いので、依頼前に管理会社へ確認してください。
Q5. 業者にすぐ来てもらえますか?即日対応は可能?
温水器の撤去は取り外し工事を伴うため、家電回収のような当日対応は難しく、通常 2〜3 日先の予約になります。ただし故障による水漏れなど緊急対応が必要な場合、AI一括見積もりで「最短翌日」対応可の業者を絞り込めます。緊急枠は通常より +5,000〜1 万円の追加費用がかかる場合があります。
Q6. 温水器を売って処分費用をゼロにできますか?
築 10 年以内の比較的新しい温水器で、動作品として動作確認ができるなら、リサイクルショップやフリマアプリで売れる可能性があります。ただし取り外し・運搬を自分で行う必要があるため、実質的にはハードルが高いです。金属スクラップとしての買取なら、古物商許可を持つ回収業者に依頼することで数千円の還元が期待できます。
Q7. アパートの大家として複数戸の温水器を処分する場合は?
複数戸まとめての撤去は、事業活動としての排出になるため産業廃棄物として処理する必要があります。産業廃棄物収集運搬業許可を持つ業者への依頼が必須です。MFS では神奈川県・東京都で許可を保有しており、複数戸案件にも対応しています。
まとめ — 温水器の処分は「順番」で費用が変わる
現場からのエピソード: 千葉県船橋市のお客様 (2024 年 11 月)
築 28 年の戸建てにお住まいの 70 代のご夫婦から「電気温水器が壊れて、水が漏れ始めた。どうしていいかわからない」とお電話をいただきました。460L の大型タンクで、床下収納の隣に設置されていました。
まず私たちがお伝えしたのは「新しい給湯器の交換予定があるかどうか」でした。ご夫婦は「もう新しいのは入れず、都市ガスの給湯器に切り替える予定」とのこと。であれば、新しいガス給湯器の施工業者に古い電気温水器の撤去も一緒に依頼するのが最安ルートです。ガス施工業者に相談してもらったところ、交換工事に含める形で追加 1.5 万円で撤去可能とわかりました。
もしこのご夫婦が「まず古いのを処分してから」と単独で撤去依頼していたら、取り外し工事 + 運搬で 4 万円近くかかっていたはずです。順番を変えるだけで 2.5 万円節約できたという現場でした。
温水器の処分は、「買い替え予定があるか」「他に不用品があるか」「緊急性はどうか」の 3 点を先に整理するだけで、最適ルートが見えてきます。慌てて業者を呼ぶ前に、まずご自身の状況を落ち着いて棚卸ししてみてください。
温水器の処分方法は 5 つあり、それぞれ費用も手間も違います。買い替え予定があるなら交換工事とセットが最安、他に不用品も多いなら業者へのまとめ依頼が割安、単品で急ぐなら不用品回収業者への単独依頼が確実。ご自身の状況に合った選択肢を、この記事を参考に選んでいただければと思います。
AI一括見積もりでは、温水器のタイプ・設置場所・他の不用品の有無を入力するだけで、対応可能な業者の概算料金を比較できます。取り外し工事対応・産業廃棄物収集運搬業許可・古物商許可を持つ業者に絞って表示されるので、業者選びの安心感が違います。ミチビトの相見積もりも無料で使えますので、まずは気軽に料金だけ確認してみてください。
温水器の処分、まずは無料で概算料金を確認
温水器のタイプと状況を選ぶだけで、対応可能な業者の料金を比較できます。取り外し工事対応・許可保有業者に絞り込み済みなので、安心して選べます。